壁紙補修の相談をされたお客さんよりこんな質問を受けました。「『退去したらどのみち壁紙を貼り替えるから、いちいち補修する必要はない。』と別の壁紙補修業者に言われたんですが本当ですか?」

困りましたねぇ。私には質問の意図が良く分かりません。その質問を壁紙補修業者である私にするのだから。
「その通りです。」と返事をしたら私は一体何をしているのでしょうか?
その逆に、「そんなことありません。」と返事をしたら「そう言わないと商売にならないよね。」と勘ぐられてしまう。
そこで、少し多角的にこの質問を考察します。

そんなことあるわけない。

私の個人的な結論から言うと「そんなことあるわけない。」です。まぁ、世の中は広いので例外もあるでしょう。
そこで、立場を変えて論理的に考えてみましょう。

あなたがその物件の所有者だとしたら

「あなたがその物件の所有者だとします。貸した相手に部屋を破損されて黙っていられるものでしょうか?」

私が取引しているオーナーさんには、そんな考えの人はいません。
どのオーナーもわずかな気配に集中し、貸した相手の瑕疵を探しています。
中には、ペット不可の物件できれいな部屋に違和感を感じ、動物の毛を1本だけ見つけたオーナーがいました。

オーナーは商売で部屋を貸している

オーナーさんは、商売で部屋を貸しているわけで、できるだけ部屋の修繕費用を少なくし、収益につなげたいと考えています。
「少しでも出費を抑えたい」と考えるのは商売をしている方の普通の感覚だと思います。

だから、私のような業者を探して、私にお中元・お歳暮を贈ってまで取引しています。
職人と直接取引できて、その職人が多能工で便利ですから、全体の修繕費用が安く済むからです。

ガイドラインでは

私が知っている常識的感覚では、「借りたものは、きれいに返す。」「自分でできない場合は弁償する。」ということです。
「自分でできない場合に弁償すれば良い。」と言うところが「便利」であり、借り手に優しい。
そして、ガイドラインにも「借り手が原因で破損した箇所の修繕費用は借り手が負担する。」と明記してある。
これも、当然と言えば当然であり、おかしな所はない。

何故その業者はそんなことを言ったのか?

話は変わり、何故その業者はそんなことを言ったのでしょうか?
私には理解できません。
仮説として、以下のようなことが考えられます。

  • 面倒臭かった(断りたかった)
    この出来事は「年末」という繁忙期での話です。
  • 相手が気に入らなかった
    人と人には「相性」があるので。
  • そういう物件しか知らなかった
    古い物件では、そういうこともあり得るかも知れない。
  • 現場を見ていなかった
    現場は、新築かどうかは分らないが、近年建てられたものであることは明らか。

まとめ

このお客さんは、素直に業者の話を聞いて「専門家が言っているのだから」「これが本当なら良いじゃん!」と感じて、何も考えずに質問をしたんだと思います。
こういう方は少なくないですね。ネットの情報を鵜呑みにしたり。つい最近もコロナ禍では、そういうことが多かったですね。買い占め行動には苦労しました。
コロナ後、何かにつけてマスクをくれる人が多かったのですが、大人げなく全て断りました。

ちなみに、私はこの質問にその場で答えることができませんでした。驚いちゃったんです。
だから、この記事を書きました。
補修する必要が「ある」か「ない」かは、この記事を読んでご自身で判断して下さい。

私の立場で一言

補修せずに、不動産屋に指摘され修繕費用を請求されることは不思議ではありません。
その前に、事前に業者を使って補修しておくと安心感があります。
私のお客さんは、喜んでくれました。いかがですか?

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